重度の障害者が、
地域で当たり前に暮らせる。
その可能性を見せていきたい。
自分の意志で、したいことができ、行きたい場所に行ける自由。人として大切なその権利が、重度の障害者には当たり前に保証されてはいません。それを左右するのは、地域で自立して生活できるかどうかです。
私は脳性まひのために、24時間、つきっきりの支援が必要です。かつては私のような重度障害者が地域で自立した生活をするための社会資源はなく、「親亡き後は障害者施設で暮らす」というのが世間一般の考えでした。根強く残るその意識を少しでも変えるため、「地域で暮らす重度の障害者」のロールモデルを、自分自身を含め何人も生み出していきたい。そのために、まず必要な重度訪問介護サービスを提供する目的でNPO法人を立ち上げたのが、ピアサポートみえの始まりです。
障害のある人が、地域の中で自由に暮らし、能力を活かした多様な活動ができる環境をつくっていきたい。そして究極は、障害者施設を必要としない社会に。そんな理想を思い描き、障害のある人もない人も、誰もが持ちつ持たれつで支え合う「お互いさま」のサポートを提供しています。

脳性まひによる先天性の障害があり、自身の経験に基づいて「障害者が地域で自立して暮らせるための介助」を行うNPO法人を設立。地域の小学校などでの講演をはじめとした啓発活動にも積極的に取り組んできた。